サマーウォーズ ネタバレ感想

面白かったよ。


予告で薄々感づいてたけどさあ、これ、ぼくらのウォーゲームそのまんまじゃん。面白かったんだけど、これじゃ面白くて当然だよ。でも、ぼくらのウォーゲームは何度も見たから当然話覚えてるし、そういう意味では100%楽しめなかった。
公式にはリメイクとか言ってないみたいだけど、試写会見た人はぼくらのウォーゲームだって書いてるね。



こうなると比較で感想書くしかないんだけど
まず前提が「デジモン」→「アバター」みたいな感じで、結局ネット空間で動き回るキャラはいる。言葉変えただけだわな。
「島根にパソコンなんて〜」→「舞台は長野だけどパソコンがないということはない」舞台設定が近未来なので、パソコンがないというトラブルはさすがに使えなかったんだろうな。
「奴のアドレスにメールを転送すれば」→「奴の防御力を0にした」これも↑と同じ理由で「処理落ち」は時代に合わないんだろうな。俺あのシーン好きなんだけど。
で、まあ、こういう細かい変更はいいんだ。結末がなんかいまいち。
弾道ミサイルの起爆装置を停止」→「人工衛星の落下位置を変更」これはぼくらのウォーゲームの方が納得できるオチだったような気がするんだよなあ。「ミサイルはまずい」って事になったのかもしれないけど、「落下位置をどうするか」はテキトーにずらしてたように見える。「陣内家に落ちる」→「どこに落ちるかわからない」これで解決できてるか?鼻血出しながら暗算で暗号解析してたので、「民家のないエリアに落とす」という計算も暗算してたのかもしれないけど、とにかくそのままの落下で地面に落としてあの被害で済んだってのはなんかなあ。



ほかはだいたいぼくらのウォーゲームですね。未見の人は見たほうがいいですよ


ぼくらのウォーゲームでは、戦っている太一・光子郎・ヤマト・タケルの4人以外は事件によるトラブルに困惑しながらも、戦争に関わらずかなり暢気に過ごして、そのまま事件が解決してしまう辺りが結構面白いんだけど、サマーウォーズでは途中まで無関係を貫いてた女グループが途中から一緒に戦いはじめる辺りは対照的だったかな。


あー、でも膨大な数の敵を減らすシーンはサマーウォーズの方がよかったかな。いくらオメガモンが強いとはいえ究極体同士なんだから、ビームで何万体もまとめて一掃するってあんまりだと思ってた。


あと、カズマが実は女の子ってシーンが必要だったと思うんだがどうか。まあそれをやっちゃうと「女が強い陣内家で女に反発して男が頑張ってた」ってシーンの意味が変わっちゃうんだけど、でもあれは「実は女の子」系のキャラだよな。



今もう一回ぼくらのウォーゲーム見たけど、本編たった40分しかないのな。粗筋の同じサマーウォーズが115分だかなので、単純に3倍くらいの密度がある感じだし、やっぱり「核ミサイルが落ちてくる」と「人工衛星が落ちてくる」とじゃ伝わってくるヤバさが全然違う。
サマーウォーズで婆ちゃんが電話かけまくるシーンと遺書のシーンはなんか無理やりいい話にしようとした感があって邪魔臭かったし、こういう贅肉みたいなのナシで「戦ってるシーン」と「ピンチに繋がるシーン」だけでみっちり構成されたぼくらのウォーゲームの方が面白いと思った。


ぼくらのウォーゲームって凄く面白いんだけど、「デジモン映画」ってガワがあるから、それだけで観ない・評価しない人がいると思うんだよね。ぼくらのウォーゲームは監督にとっても自信作で、ちゃんと評価されてないのが悔しくて一般向けにリメイクしたんじゃないかなーと思う。
という意味ではリベンジ達成なるかな。単品としてはそれなりに面白かったと思うし、時かけ(のほうが面白かったと思うけど)の土壌があるから評価の機会は格段に多いだろうし。