社会科と就職

社会科って今は理科とくっついて生活科になってるんだっけ?そこでどういう風に何を教えてるか知らないんだけど、1981年生まれの俺は小5か6の社会科の内容は歴史が大半で、それ以前は「パン工場」だとか「郵便局」だとか「漁獲高」あたりの「現在我々が生活している社会はどう成り立っているか」を教える内容が中心だったと思う。
これをちゃんと教え・教わってないのが今の社会に良くないんじゃないかと思うんだ。


よく「子供のなりたい職業ランキング」みたいなのが出てくるけど、このランキングに登場する職業って要は「見たことがある・何をやっているか大体わかる」又は「親が勧めてくる」職業しかないわけじゃん。幼稚園児のその程度の視野を広げるために存在してるのが「社会科」だと思うのね。
そういう教育に失敗してるから、20歳前後になった半大人が選ぶ就職先が「聞けば誰でも知っている大企業」「安定していると言われる公務員」程度で、基本的な「選択の動機」「視野」が幼稚園の頃と大して変わってないように思うんだよね。
あと「アイドル」「スポーツ選手」などの「特殊な才能」が必要な「スター職業」の人気は減るけど、結局なぜか「ゲーム業界」「アニメ業界」などのやっぱり「技術」が必要な業界が「スター職業」になってたりして、技術がなくて使えない人材がアリのように群がって、業界全体がブラック化するみたいな。


アニメや漫画に見る「一般的なサラリーマン」って例えばマスオ・波平あたりだと思うんだけど、結局あいつらが仕事で何やってるかは謎なわけじゃん。正直俺も「商社マン」が何やってるのかよくわからないし。壁にグラフ貼ってるイメージしかない。


この辺をもうちょっと何とかできないもんかな。洋アニメとか見てると「父親の職場見学デー」みたいなイベントがしばしばでてくるけど、日本でこういうのやってないわけじゃん。親に仕事の話聞いてきて各自発表みたいなのはあったかな。でもこれは小学生を介した伝言ゲームなわけで、職業に対する具体的なイメージとかあんまり涌かないしな。
で結局、小中高大と卒業してそのまま教師になった人と自分の親からしか「職業に関する知識」を得られなきゃ視野が広がる機会はないし、そういうのが合同説明会でのいびつな人の群がり方なんかに出てくるんじゃねーのかなーと。



就職活動中の大学生の話聞いてると「こいつ視野せめーなー」と思うことがよくあるので書いた。


あ、当然ここに書いたようなマヌケな話に当てはまらない大学生もいると思うよ。でもそういう人は内定取れてるんじゃないかな。多分「働く」という事に対するビジョンから違うんじゃないかなと思う。